自分勝手な付き合い(20代男性Bさんの場合)
中学生3年生の時に彼女ができました。しかし、若さゆえに付き合うとは何なのか、恋愛とは何なのかもよく分からず、ただ一緒に登下校をする毎日。彼女はそれで満足していたようでしたが、3カ月という短い期間で僕の方から別れを告げました。
彼女は「どうして?私のどこが悪いの?」と理由を聞いてきましたが、私はそれを無視して連絡を取らなくなりました。
それから3年後。高校3年生になりました。高校生活は挫折が多く、部活動もスランプです。
そんなある日、通学途中の駅で中学の頃に別れた彼女と偶然再会したのです。彼女は私の身勝手で一方的に別れたにも関わらず、笑顔で声をかけてきてくれました。スランプに陥っていた私にとって女神のように見えました。
彼女が「別れてからも、ずっと好きだった」と言ってくれたのを鮮明に覚えています。それから私達は、何度かデートをした後にまた付き合うことになりました。彼女と付き合ってからは部活動も絶好調でした。
それからさらに3年後です。大学生になっても関係は続いていました。
彼女を好きな気持ちはありましたが、まだまだ遊びたい盛りです。その間、何度か別れ話を持ちかけながらも、その都度、彼女が「別れたくない」とすがりついてくるので、私は完全に調子に乗っていました。今の関係がこのままずっと続くものだと思い込んでいたのです。
しかし、別れは突然やって来てしました。まさか振られるなんて夢にも思っていませんでした。それはきっぱりとした一度切りの別れ話でした。
「もうついていけない…」
失って初めて、彼女の存在の大きさを知ることになりました。今度は私の方がすがる立場でしたが、彼女はもう二度とこちらを振り向いてくれませんでした。今でも身勝手に彼女を振り回していた自分を悔やむ時があります。